項目

  1. 経絡治療の証のたてかた
  2. 臨床に基づく経絡治療の実践

経絡治療とは  多くの患者は何らかの訴えで治療院を訪れます。その原因を経絡治療家は四診法により決断します。
何故なら病の原因は総て経絡の変動により生じると考えているからです。そして 病の原因については以下のように古典は述べています。
 霊枢「口問(こうもん)第二十八.には病気の原因について以下の様に述べています。
岐伯が黄帝に答えています。
 およそ諸々の病が初めて生じる時は、風雨寒暑など気象や天候の変化、性生活の乱れや
喜怒哀楽のはげしい感情の起伏、飮食の過剰摂取や住環境の不適切、及び大いに驚き恐ることに
より生じます。
 この時、血氣は分離し、陰陽は衰え、経絡は塞がれ.脈道は通ぜず、陰陽は逆転し.衛気は滞留し、
経脈は空虚となり、血気の流れは乱れ、かくして身体は正常な状態が失われると、述べられています。



  上述のように、病の原因は気候の変化、ストレス、飲食物の過剰摂取、働き過ぎや激しい
住まいの環境、運動による倦怠、過剰な性生活などによる、精神的及び肉体的なアンバランスです。
これらの影響が、経絡の変動を起こし、それがある経絡上に痛、感覚マヒ、硬結もしくは、寒熱などの異状反応として現れます。
  四診法はこれらの反応がどの経絡の変動によるものかを総合的に診断する方法です。
この判断した結果を証(あかし )といいます。
 従って病名で治療をする西洋医学と違って鍼灸では、病名が同じであっても、証が違えば治療
法は異なります。
  証をたてることが治療方針の決定でありこれに基づいた治療によってそれぞれの患者に応じた
施術を行い、調和のとれた状態にもどす治療を経絡治療といいます。

霊枢経脈第十の解説 このページのトップへ戻る index1に戻る
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