非結核性抗酸菌症
フリー百科事典(Wikipedia)より要約
非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう、とは、結核菌と癩菌(らい菌)を
除く抗酸菌(非結核性抗酸菌)による感染症のことです。非定型抗酸菌症とも呼ばれています。
患者数は年々増加傾向にあり、肺の感染症は、肺MAC症(マック症)とも呼ばれています。
定義
非結核性抗酸菌とは結核菌群以外の培養可能な抗酸菌で、この抗酸菌による感染症が非結核性
抗酸菌症です。
疫学
環境中に常在する菌であり、生活環境中に広く分布する、希な感染症では無く、毎年新たに
5000人以上が感染しています。
また、2016年には2014年までの7年間で、それ以前の2.6倍に増加したと報道されました。
後天性免疫不全症候群患者に好発すると、言われています。
病因
抗酸菌はPCR法やDNAシークエンシングが普及するまでは分類が困難であったが、近年は
次々と亜種が発見されている。抗酸菌の研究が進む中で、抗酸菌の中でも結核菌と
癩菌は特殊な菌であることがわかり、多くの抗酸菌による感染症は非結核性
抗酸菌症として分類されることとなった。(以前は結核菌が主である定型的感染症であり、他は非定型抗酸菌と分類されていた。)
日本においてはMycobacterium avium(マイコバクテリウム・アビウム)と
Mycobacterium intracellulare(マイコバクテリウム・イントラセルラーエ)
の2菌種を区別しないMycobacterium avium complex(マイコバクテリウム・アビウム・
コンプレックス、MAC)による感染症が、2001年に行われた調査では全非定型抗酸菌感染症の
83%、次いでMycobacterium kansasii(マイコバクテリウム・カンサシ)によるものが8%と
なっている。この3菌種で91%以上を占める。
病態
非結核性抗酸菌はヒトの身体のさまざまな部位で感染症を起こす。中でも呼吸器感染症が頻度が
多く、喀血を伴う場合もあり、また生命にかかわるため重要視されている。結核菌と異なり、
非結核性抗酸菌症はヒトからヒトへの感染はおこらない。播種性非結核性抗酸菌症はHIV感染者や
化学療法を受けているなどの免疫不全状態でみられることがあり、注意を要する。
検査
患者検体から原因病原菌を検出しただけでは原因菌として見なす事も、感染症に罹患しているとも
断定出来ない。非定型抗酸菌症研究協議会の診断基準や国立療養所非定型抗酸菌症共同研究班の
診断基準に従って行われる。
例えば、PCR リアルタイムPCRが、迅速で特異度が高いため、主として用いられています。
DNA-DNAハイブリダイゼーション。結核菌群、非結核性抗酸菌群の18種で菌種が同定
できる。
気管支鏡・CT下肺生検や上部消化管内視鏡などによる生検、皮膚生検、喀痰や培養液などの
検体が採取できないときに、病巣から生検検体を採取して、病理診断や培養で診断を下すことがある。
喀痰塗抹 (チール・ネルゼン染色、蛍光染色)... 呼吸器感染の場合喀痰や胃液・骨髄の
抗酸菌培養などがあります。
治療
結核と同様に治療されることが多い。
詳しくは他の文献を参照して下さい。
非結核性抗酸菌症の経絡治療
ある専門家によれば、原因菌を特定することはかなり困難との事だそうです。
最も特定しやすい方法は、レントゲン検査により影を発見することで、熟練した医者は比較的発見できるそうです。
ただし例え検査結果が非結核性抗酸菌症と診断できても、服薬による滅菌は中々困難との事でした。
経絡治療
患者: 40代の女性、
12月26日2018年
咳が気になって、病院で受診。診断結果は結核菌ではない菌の存在を確認した。
レントゲンで肺の影を認め、非結核性抗酸菌症と、診断された。
これを切っ掛けに当院を再来院。
所見:右の肺兪に硬結を認める
治療は肝虚脾実の69難型で新治療を行う。
ほぼ2週間の割合で治療を続けた。
4月19日令和2年
肺の影が少し薄くなった。菌量8との医者診断。
治療はほとんど69難型の肝虚脾実の証で、2週間に1回の割合で治療を続けた。
11月14日令和3年
肺の症状解消と菌の存在もなくなったとの医者の診断。
因みに、咳はかなり前に解消していた。
しかしまだ少し前胸部の雲門穴と背部の 魄戸穴に少し硬結を認める。
7月14日令和4年現在
咳なく、菌の存在もなく肺の影もない。健康管理として鍼を継続中。
このページのトップへ戻る
症例集の項目に戻る
indexに戻る